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防カビ剤とは?
輸入するオレンジやレモンなどの柑橘類(かんきるい)の多くは、船で運ばれてくるため日本に到着するまでに時間がかかります。
そのレモンなどに対し、長期間の運搬・貯蔵によるカビの発生を防止するために、「収穫後に使用される農薬」を日本では「防カビ剤」と言います。
分かりやすく言うと、海外で収穫後、日本へ輸出する前に使用した農薬のことです。
これを、ポストハーベスト農薬と言います。
「ポストハーベスト=収穫後」という意味ですから、読んで字の如く、収穫後に使われるの農薬のことです。
防カビ剤は農薬に違いないのですが、実は、外交問題でややこしい経緯があって、日本では食品添加物と呼んでいるんです。
その驚くべき経緯は、以下の通り。
1975年、米国産レモンからポストハーベスト農薬として使用された防かび剤オルトフェニルフェノール(OPP)が検出されました。
当時、日本ではOPPは農薬等その使用が食品に認められておらず、厚生省は一部を廃棄処分にしました。
ポストハーベスト農薬が認められているアメリカとそういった仕組みのない日本の矛盾が起こした事件です。
米国側はOPP等の使用を認めるように強く要求し、押し切られる形というか調整する形で厚生省はOPP他ジフェニル、チアベンダゾール(TBZ)、イマザリルを農薬ではなく食品添加物として認可されました。
収穫後の使用目的が防かび剤は食品の保存の目的と解釈され、農薬ではなく食品添加物という範疇で判断されることになりました。
その結果「防かび剤」という言葉が添加物基準の中に登場し、ジフェニル、OPP、TBZ、イマザリルの使用がかんきつ類(イマザリルはみかん除く)、バナナ(TBZ,イマザリル)を対象に認められ使用基準ではなく、残存量基準が設定されています。
出典:財団法人 食品分析開発センターSUNATECより抜粋
だから、農薬なのに食品添加物などと、奇妙な感じになっていたわけなんですね。。
恐るべし、アメリカの外交圧力。。(汗)
防ばい剤とは?
防カビ剤(ぼうかびざい)は漢字で書くと「防黴剤」。
これは、防ばい剤(ぼうばいざい)とも読みます。
つまり、防カビ剤と防ばい剤は、全く同じものを差します。
防黴剤を「ぼうばいざい」「ぼうかびざい」と、それぞれ異なる読み方で呼んでいるだけなのです。
どっちかにしてよ~、ややこしい!(^^;)
防腐剤とは?
実は、この3番目の防腐剤だけが、いくら調べても分からなかったんです。
特に、インターネットの情報をいくら探しても見つかりませんでした。
しかし、わたくしMasa、分からないことはすぐに電話で聞いてしまう性分!
「分からないことは、正しい答えを持っている機関に直接聞いてみよう!」
ということで、東京都の食品監視課食品安全担当さんへ直接質問してみました。(^^)
電話対応してくださった、食品監視課食品安全担当の女性の方は、とにかく丁寧に教えてくれ感動しました♪
とうことで、レモンに使われる防腐剤という呼び名は、いわゆる一般的な総称だそうです。
ですから、レモンには、防腐剤ではなくて、防カビ剤もしくは防ばい剤と表示されているんですね。
あ~、分かってスッキリした!(笑)
防カビ剤(防ばい剤)の表示義務
スーパーや八百屋さんなどで外国産のオレンジやレモンが売られているところに、「防カビ剤(オルトフェニルフェノール、チアベンダゾール使用)」などの表示がされているのを見かけるかと思います。
通常、食品添加物はバラ売りをする場合には表示をしないのですが、防カビ剤の場合は、表示義務があります。
レモンを店頭で売る場合には、防カビ剤として使用される、イマザリル、オルトフェニルフェノール、ジフェニル、チアベンダゾール、フルジオキソニルについて、食品表示法上、表示しなければならないんですね。
防かび剤を使用した場合は、包装にその旨を表示する義務があります。
具体的には、「防かび剤(オルトフェニルフェノール)」などのように、使用した物質の名称とあわせて用途名(防かび剤又は防ばい剤)が併記されます。
店頭でばら売りする場合には、品名札や陳列台等に表示されます。
出典:東京都福祉保健局のHPより抜粋
レモンの防カビ剤(防ばい剤)の成分と危険性
レモンの防カビ剤(防ばい剤)の成分と危険性については、以下の記事で、どこよりも詳しく信憑性の高い、正確な情報をご紹介していますので、ぜひ読んでみてください!